Meihodo International Youth Media Festival
Tokyo International Short Film Festival
韓国女性監督による短編映画
『近からず、遠からず』
イ・スルキ、チェ・ソユン
ヨン・ミソン、ナ・ユンホ
脚本 監督:バン・ヒョンジョン
制作:ヤン・ハヨン
撮影監督:ソン・ジョンハ
音楽:イ・ユウォル
Introduction
《新人女性監督が描くセクシュアリティに関するショートムービー》
監督を務めたバン・ヒョンジョンはシカゴ芸術学院にて映画を学び、2021年に制作した初の短編映画『Shit』韓国・光州で開催された第12回女性映画祭にノミネート。その後、2022年に本作『近からず、遠からず(原題 가지도 않고 오지도 않는)』の33分の短編映画を完成させる。
“ LGBTQの関係”と言い切れない揺らぎを描く
ヒョンジョン監督は高校生の頃、偶像的に憧れを抱く同性の先輩を眺めながら、内面に熱い感情を覚えた。その思いを本作の主人公ジュウォンの戸惑う姿として、当時のありのままを脚本の執筆をしました。映画に登場するキャラクターのように、ヒョンジョン監督は静かに抱いた感覚を成人になった“今も何であったのか”忘れられないという。
他者に寄せる異性愛、同性愛という恋愛関係でない感情、また性的な興味の対象を越えた性自認を問う一作として、ひとりがひとりと対峙する人間関係を描きます。現代の韓国人女性のまなざしの一端として、これまでにはない韓国映画として注目する短編作品。
Introduction
Story
ジュウォンには長いこと交際を続ける男性がいた…。
彼氏との関係にお互い慣れきってしまい、何も言わなくても過ごせることに、ジュウォンはそのことに物足りなさを感じていた。
ある日、ジュウォンが使用しているパソコンの調子が悪くなり、彼女はパソコンを抱えて彼氏の家に向かう。しかし、その家にはジュウォンの居場所はありません。
そんなジュウォンは部屋を飛び出し、見知らぬ土地でひとりの女性スギョンと出会います。
不思議な感覚とともに、ジュウォンは自身の中に芽生えた、“見つけられなかった安らぎ”を覚える…。
Director
방현정:Hyunjeong Bang
1996年、韓国ソウル出身。現在はシカゴ芸術学院で映画を学ぶ。10代の頃から物語をつづることが好きで、映画制作をするようになり、映画作家になることを目指します。
2021年に初監督した短編映画『쉿!(Shit)』は、第12回女性映画祭(12th Women's Film Festival in Gwangju nominated)にノミネート。2022年には、第2作目は短編映画『가지도 않고 오지도 않는』を完成。精力的にインディーズ映画を製作中。
【MESSAGE FROM FILMMAKER】
大学に入学をした初日、クラスメイトが自己紹介でセクシュアル・アイデンティティについて告白しました。そのことをきっかけにマイノリティに関心を抱くようになり、その後も多くのLGBTQの人たちと出会い、彼らと語り合う中でマイノリティの人たちの境遇を理解することができました。また、彼らを通じて他者理解や、他人への洞察力を深めることが大切だと気付かされ、映画制作を行うのであれば、考え方を一方的な視点で強く変えさせることではなく、弱者に寄り添いながら100人中の1人でも、気付きを与える映画が作れたら嬉しいと思うようになりました。
【作家website】https://hbang38.wixsite.com/hbang3