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執筆者の写真cinemago

インディーズ映画2024年おすすめ!太田真博監督 初の長編劇場公開デビュー作品『エス』アップリンク吉祥寺にて公開

逮捕された映画監督“S”は10年来のトモダチ、だった




太田真博初長編監督作品『エス』の劇場公開が決定!

2024年1月19日(金)よりアップリンク吉祥寺にて公開。

脚本・監督の太田真博が、自身の逮捕から着想した物語『エス』。

太田は2011年に不正アクセス禁止違反容疑などで逮捕された。


演劇的手法を大胆に取り入れた独特の会話劇を撮る新進気鋭の監督として注目を集めていた太田は、その前年に国際的な映画祭でグランプリを受賞しており、まさにこれからメジャーに進出して活躍する矢先のことだった。


映画『エス』のタイトルロール・染田も新鋭の若手として注目さ れていながら自らが犯した罪により、映画監督としての未来、そしてそれまで築いてきた人間関係の多くを失う。


ついには、苦楽を共にしてきたはずの盟友までもが染田に言い放つ。「これか らは、ずっと笑わないで生きていけばいい」 映画監督“S”こと染田は、果たして、二度と笑わずに生き続けるべきなのか。それとも。

この度、事件報道から始まる再会と断絶のストーリー、太田真博初長編監督作品『エス』が2024年1 月19日(金)よりアップリンク吉祥寺にて劇場公開が決定。





《脚本・監督:太田真博プロフィール》 1980年東京都出身。小劇場を中心に役者として活動後、2006年より自主映画制作を開始。 2007年からはTVCMディレクターとしても活動。2009年、『笑え』(主演・滝藤賢一)を名古屋・ 大阪で公開。2010年には『LADY GO』が各地映画祭に入選し、複数のグランプリを獲得。 2011年、不正アクセス禁止違反容疑などで逮捕され、30日余りを留置場で過ごす。2016年、自 らの犯罪をモチーフとした作品『園田という種目』(主演・松下倖子)でSKIPシティ国際Dシネマ映 画祭長編コンペティション部門ノミネート、福井映画祭長編部門グランプリ受賞。



《応援コメント》(順不同・敬称略)


・中村義洋(映画監督)

もういい加減こういうのじゃない映画を撮ったんだろうと思って、でもそれがべらぼうに面白かったら、こいつ全然反省してねーなとか思っちゃうのかな、とか思いながら観たら、やっぱりこういうのか!と、その瞬間から私は、登場人物の一人になった。

1つの出来事を何年も見つめ続けた奴にしか描けないと思う。登場人物は紛れもなくそこに居て、作劇を忘れる。嘘がない。誠実だ。・・・でもそれも、本当に? と疑わしさを漂わすあたりがまた「ちょっと気持ち悪い」エスの作品である。


・大野敏哉(脚本家)

太田真博は人間を好きすぎる。

彼の映画はいつも問いかけてくる。あなたにとって人間とはなんなのか。あなたは人間と何を話し、何を分かち合おうとしているのか。

この「エス」もそうだ。彼の作品独特の、ふざけ合う会話が問いかけてくる。あなたは誰の友達で、誰の他人なのか。考えているうちに映画は終わる。

あんなに難しい問いだったのに、あの独特な会話の中に入ってもう一度考えたいと思っている自分に気づく。


・高橋泉(脚本家)

友人とのスタンスを見失った登場人物たちが、自分の気持ちを探して喋り続ける。

ムダ話の語彙力高めなのに、その力を本題では発揮できないという皮肉に笑い、

空回りし続けた先に生まれた熱風に、巻き込まれて泣いてしまった。


・後藤和夫(シネマハウス大塚支配人・映像作家)

2018年、私はとんでもない映画に出会ってしまった。私の主催するシネマハウス大塚で開催された「インディーズ映画祭」。そこで上映された太田真博監督の『園田という種目』である。突然そこからいなくなった男“園田”。残された者たちの園田をめぐる果てしない会話。果たして園田とは何者か。饒舌の果てに見えてくるもの。私たちは他人の何を知っているのか。何を知らないのか。私たちは私たちの何を知っているのか。

飛び交う言葉にゲラゲラ笑いながらも、背筋がぞっとするような体験まさに笑劇的な作品だった。

その後太田作品をことごとく観ることになり、私は太田監督がこだわる「不在をめぐる冒険」にたどり着いた。そこにいない人物をめぐって、残された人間たちが、想像や思い込みや、果ては妄想も交えて語り合う。それは会話のバトルだけでなく、役者の演技バトルでもある。まるで、ロバート・アルトマンの群像劇を見ているようなスリリングな面白さ。

そしてそこに流れる哀しみもまた。人はつながりを求め会っているのに傷つけあう厄介な存在。時にブニュエルのように残酷に、時にウディ・アレンのように身もふたもなく、太田ワールドは私たちを翻弄する。

『園田という種目』のバージョンアップともいうべき本作品。「不在を埋める何か」を発見できるかもしれない。


・前田和紀(映画プロデューサー)

膨大な台詞量に圧倒されました。

犯罪を犯してしまった男が所属していた劇団時代の仲間たちの群像劇。仲間たちが、その男を軸に、くりひろげる一見、意味のないような無駄話も、彼らの過ごしてきた空気、時間が垣間見え、映画を支えてる。

人の弱さ、あやうさ、立場、後悔の念、意思、それぞれの感情や行動が、リアルにせまってきて、自分は、この中の誰かかもしれない。そう自問自答した。

友人が捕まったとき、果たして自分は、、、

映画冒頭からぐいぐいと迫ってきて、気付けばエンドロールが。。。没入しました。


・塚田万理奈(映画監督)

怖い監督です。そして変態。

役者の内面と、自分自身をガン見しながら、笑いながら、笑っていない。

あいつって私のこと本当はどう思ってんだろ、皆なんて言ってんだろ。知りたい、でも怖い、いやだ掘らないでくれ。

不在の人間を語る、見事な台詞達と厳しい演技演出による群像劇。

ど天才です。近づきたくない。

けど太田さんという監督を知った時、私は天を仰いで興奮しました。世間に知られてないのが悔しくもなった。


・有元真一(福井映画祭実行委員会 事務局長)

太田監督の持ち味は、すべての役者の機微を的確に撮る事で、まるでその場にいるような臨場感を映に宿すところにある。

それぞれの本音が伝わるようなこの感覚は何だろうか。

自ら招いた過ちの顛末や周りの人たちと向き合い、過ごした日々がこの映画には映されているのだろう。前に進むためには撮らなくてはいけない映画なのだと。

太田監督にしか描けない境地を是非見てほしい。



【キャスト】 松下倖子 青野竜平 後藤龍馬 安部康二郎 向有美 はしもとめい 大網亜矢乃 辻川幸代 坂口辰平 淡路優花 石神リョウ 篠原幸子 中尾みち雄 ノブイシイ 岡山甫 高村明裕 太田真博 松永直子 / 河相我聞

【スタッフ】 監督・脚本・編集:太田真博 プロデューサー:上原拓治 撮影監督:芳賀俊 録音:柳田耕佑 助監督:山田元生 特機:沼田真隆 撮影助手:中川裕太 監督助手:玉置正義 車輌:堀田孝 スチール:ViVi小春、浦川良将 カラリスト:五十嵐一人 音楽:窪田健策 劇中台 本:大野敏哉 宣伝:Cinemago 制作プロダクション:株式会社上原商店

2023年/日本/DCP/110分/カラー/アメリカンビスタ/5.1ch ©2023 上原商店

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